アパレルの最新情報を発信したいならプレス担当になろう

アパレルの最新情報を発信したいならプレス担当になろう

服というものは奥深いもので、単に身に着けて暑さ寒さを調整するためだけではなく、デザインや色などで個性や敬意を表すことができます。「身に着けるものはその人を端的に表したもの」とはよく言ったもので、たとえば、華やかな服装を好む人はその服装に見合った華やかさを持っており、服務規定を厳守した格好をする人は遵法精神の強い人であることがほとんどです。

これらの服飾品が世に出るためには、どのような人材が必要でしょうか。真っ先に思い浮かぶのは、服飾品を作る側であるデザイナーやパタンナーなどの技術職ではありませんか?もちろん、物がなければ世の中には出回りませんから、服飾品そのものを制作するデザイナーやパタンナーは重要です。しかし、仮にどれほど良いものを作ったとしても、消費者がその製品を知らなければ購入することはできません。“制作品を世に発信する人”も、デザイナー等制作者と同じく重要です。この“製作品を世に発信する人”はアパレル業界では特に「プレス」と言います。

プレスとは?どんな人が向いている?

「プレス」は英語で「press」と書きます。動詞では「押す」「潰す」などの意味がありますが、名詞では「報道陣」や「マスコミ」という意味を持ちます。「プレスリリース」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。あれは「報道陣向けの発表」という意味です。

話が少々逸れましたが、アパレル業界におけるプレスとは、「商品やブランドの特性・特徴を社外の人に伝える」という役割を持ちます。日本語にするなら「広報担当」です。

プレスに向いている人は、ずばり「プレゼン能力の高い人」です。商品やブランドの魅力を余すことなく伝えるためには、プレゼンテーション能力は欠かせません。プレゼンとは、対象をより分かりやすく詳細に説明すれば良いというわけではありません。他と違う部分、つまり対象の魅力を伝え、相手に「素敵だ」「欲しい」と思わせる必要があります。そのためには日ごろから「どうすれば相手が納得するか?分かりやすく説明できるか?」ということを意識する必要があります。

プレス職になるには?

社外の人々に対しブランドや商品の特性を伝える必要があるという関係上、プレス職になるには、ブランドや商品の特性を深く知っている必要があります。そのため、新卒社員がいきなりプレス担当になることはほぼ無いでしょう。総合職で入社し、何年か現場で勤務をした後、本社でプレス職になるというルートが一般的です。これは何もアパレル業界のプレス職に限ったことではなく、業種を問わずプレス職や企画職はこのようなルートを通ります。

「絶対にアパレル業界のプレスになりたい!」という強い意志のある人には、服飾の専門学校に通うことをおすすめします。プレス職はデザイナー等技術職と違って、これといった特殊技能や資格は必要としませんが、アパレル業界は他の業界とは違う、業界特有の雰囲気や空気、ルール等があるため、専門学校でそれらを学び、アパレル業界人としての考え方を身に着けておく必要があります。

おすすめは、服飾業界特有の空気などを学生時代から肌で感じることができるモード学園です。昼間コース2・3年制の「ファッションビジネス学科」でプレスを目指すことができます。企業からの依頼で行う実践的なプロジェクトを、在学中から経験できます。

産学直結の授業を行っているのはファッションビジネス学科だけではありません。例えばデザイナーを育成する「ファッションデザイン学科」では、企業やクリエイターと連携して、企画立案から商品化までを経験できます。学習する環境に関しても、3Dシミュレーションができる機器をはじめとした、実際に企業に導入されている設備を使いながら、企業と同じ環境で技術と知識を磨けます。現場で活躍できるデザイナーを目指す方におすすめの服飾の専門学校です。
【ホームページURL】https://www.mode.ac.jp/tokyo/course/fashion_des

おまけ:プレゼン能力を高めるには?

プレス職に必須のプレゼン能力を高めるには、まずは語彙力を高める必要があります。同じ事柄を別の言葉で説明できる、つまり言いかえの能力が重要です。無理に難しい言葉を覚える必要はありません。シンプルで伝わりやすい言葉を使いましょう。最近はなんでも横文字にすることが流行っています。そのこと自体は悪いことではありませんが、その意味をきちんと理解しないうちから使用することはおすすめしません。

語彙力を高めるだけではなく、実際に人を引き込むプレゼンをしている人の動画を見てまねることも重要です。すべて英語で行われますが、TED talksというトーク番組がおすすめです。無料で配信されており、言語が分からなくとも思わず引き込まれてしまいます。動画は長くとも20分足らずですので、息抜きにもちょうどよいでしょう。

日当たりの良いファッション デザイン スタジオのショット。
日当たりの良いファッション デザイン スタジオのショット。